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至福の香り、舌にのせて味わう王家の酒

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知られざる泡盛の醍醐味は、奥深い甘さと芳醇な香りが魅力の古酒にあり。終戦翌年、何もない中から「古酒を造る!」という先代の想いのバトンを絶やすことなく繋いできた「古酒の山川酒造」さんの自慢の逸品をぜひお楽しみください。琉球王朝時代の王様、お姫様の気分を味わえるはず。

かつては庶民の口に入るものではなかった泡盛は、長い時間をかけて熟成させ、香りと味わいの深化を楽しむお酒です。

山川酒造は、そんな泡盛の真価を探求する小さな酒造所。4代目の社長を務める山川宗邦さんは、「泡盛は、世界と勝負できるお酒」と胸をはります。

なぜなら、瓶に詰めて世界じゅうに運ばれていく時に、常温でも劣化しないばかりか、熟成が進んで美味しくなっていくから。その秘密は、香味やコクのもとになる、多くの高級アルコール類や脂肪酸といった成分にあります。

LOCAL GOODs では、
山川酒造が丹精こめて育てた古酒を、古酒のためにつくった
選りすぐりの酒器とセットでお届けしています。

下向依梨
下向依梨

大阪府出身 沖縄在住。2017年、47すべての泡盛酒造所をめぐり、直接見聞きしたことをもとに沖縄県内外でイベントを開催し「泡盛ガール」としてPR活動を始める。2018年には、古酒をもっと気軽に味って欲しいという想いから、石川酒造と低度数の古酒「ulala」をプロデュース。様々な酒造の日英翻訳も手がける。泡盛女子会を定期的に開催し、nomooや久米仙酒造awamori magazineなどの大手お酒メディアに記事を寄稿。沖縄を拠点に、教育の制作・コンサルティング会社を経営している。

泡盛に含まれる、香味やコクのもとになる高級アルコール類や脂肪酸には、代表的なものだけでこれだけあります。

組み合わせでできあがる広がりは無限。泡盛の世界は、蔵元ごと、年代ごと、ブレンド次第で異なる味わいと香りの宝庫なのです。

山川宗邦さん。蔵元では、ブレンドして瓶詰めをする前に、必ず何人かで試飲します。体調による舌のブレが味に影響するのを防ぐためです。

ウィスキーが貯蔵樽から味や香りを移しとって熟成するのと異なり、泡盛はこれらの成分が化学的に香味成分などへと変化するため、ガラス瓶に詰めた後でも、香り高くまろやかになり続けます。だからこそ、戦火に焼かれる前の沖縄では、100年を超えて貯蔵された古酒が、多くの名家で親から子、子から孫へと家宝として受け継がれていました。

山川酒造 蔵元のみなさん。琉球王朝時代に営まれていたであろう酒造りを志し、100年古酒を夢見る。「まりこ(写真左から2番目の女性・宗邦さんの姪で、前社長で会長の宗克さんの娘にあたる)の時代に飲めるかな」

その時々の味を楽しみながら、貯蔵し続けるための方法を仕次といいます。一番甕(かめ)と呼ばれる最も古い甕から飲んで減ったら、そこに少し若い二番甕から継ぎ足し、二番甕にはさらに若い三番甕から継ぎ足すことで、親酒の奥ゆきのある味と香りを保ちながら貯蔵し続けます。

このため、100年古酒の復活を夢見る山川酒造の蔵には、仕次のための古酒甕がずらり。蔵の空気は清らかに静まり返り、お酒を美味しくしてくれる時の流れに耳をすましたくなります。

亜熱帯のジャングルに囲まれた山川酒造の立地は水に恵まれていて、甕を貯蔵している場所の地下にも川が流れているそう。この流れのおかげで、1年を通して冷涼さと湿度が保たれ、お酒を熟成させるのに適した環境が整っているのです。

貯蔵率は沖縄でも有数。古酒をつくるため、出荷量にたいして、貯蔵量が多い。日々美味しくなりながら、誰かの口や心を潤す時を静かに待つ泡盛たち。

「古酒」と呼ぶことが許されている泡盛は、仕次やブレンドで混ざり合った複数の原酒の中で一番若いものが、蒸留から3年以上経っているお酒だけです。貯蔵し続けるということは、つくってから売るまでに長い時間がかかるということ。商品の価値を生産性のものさしだけではかっていては、できないことです。このためか、沖縄にある47の酒造所のうち、古酒へのこだわりを前面に打ち出しているのは山川酒造を含めて数社のみ。その多くが、かつて琉球王朝の都があり、泡盛づくりが唯一許されていた首里に集中していることは、古酒が他でもない”王の酒”だった証なのです。

泡盛を愛する陶芸家が、古酒のためにつくったカラカラとちぶぐゎ~

長い時間をかけて育まれた古酒は、お客様をもてなす宴席や、人生の節目となる日に、ほんの少しずつ、なめるように嗜むお酒です。古酒を愛してやまない陶芸家ポール・ロリマー氏が古酒のためにつくる酒器で存分にお楽しみください。

小ぶりのカラカラと、手のひらで包み込み、あたためて古酒の香りを楽しめる円筒型のちぶぐゎ〜。

ポールさんは、「酒は土で味が変わる。マンガンが入ると甘い香りが出るし、カルシウムとマグネシウムの多い白い土は酒が辛くなる」と、自宅兼工房でも40年古酒を貯蔵。同じお酒を違う土の甕で貯蔵し、味わいの変化を研究しています。

陶芸を始めて50年近く、土を買ったことはなく、沖縄で作陶する今は、100%沖縄でとれた土を使っています。薪の火で焼き締めるために赤レンガで自作した窯には、火入れのときに泡盛をお供えする酒器がそっと置かれていました。

黒っぽい色の甕で貯蔵された山川酒造の古酒の甘みは、甕の土に含まれるマンガンによるものなのかもしれません。

「山川酒造のお酒はコシがあるから、待てば待つほどいいお酒になりますよ。」と、古酒を深く知る陶芸家も太鼓判を押すお酒をお届けします。

Pickup food / 商品紹介
山川酒造 本社・蔵

住所:〒905-0222 沖縄県国頭郡本部町字並里58番地

電話番号:0980-47-2136

営業時間:
8:00~12:00、13:30〜17:00

定休日:日曜日、旧盆、正月、他 ※蔵見学要予約

下向依梨
下向依梨

大阪府出身 沖縄在住。2017年、47すべての泡盛酒造所をめぐり、直接見聞きしたことをもとに沖縄県内外でイベントを開催し「泡盛ガール」としてPR活動を始める。2018年には、古酒をもっと気軽に味って欲しいという想いから、石川酒造と低度数の古酒「ulala」をプロデュース。様々な酒造の日英翻訳も手がける。泡盛女子会を定期的に開催し、nomooや久米仙酒造awamori magazineなどの大手お酒メディアに記事を寄稿。沖縄を拠点に、教育の制作・コンサルティング会社を経営している。

取材・文:LOCAL GOODs編集部 / 撮影:大湾朝太郎 / 撮影協力:泡盛倉庫

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